ニューヨーク大医学部の画期的な発表

アメリカのニューヨーク大学医学部、皮膚科および細胞生物学科や ペンシルバニア大学皮膚科学および細胞発育生物学科などの研究者が、 歳を重ねることで毛髪が成長していかなくなる理由を解明したとの論文が発表したそうです。 アメリカの皮膚科学会によると、アメリカ人男性の4分の1ほどが25歳頃から徐々に髪の毛が薄くなっていくそうです。

nature(英字) https://www.nature.com/articles/s41467-018-07142-9 アメリカのニューヨーク大学医学部、

また男性だけではなく女性も、40代を過ぎると髪の薄さが目につくようになる人が増えるとのことです。 これはAGAとはまた違う、毛髪再生能力の衰えということなのでしょう。 その研究では、そんな悩みが解決されるかもしれない根本原因やその解消法を導き出したようです。 人間は哺乳類の一種なのですが、哺乳類が傷を負った皮膚を再生する際には、 毛包の再生を伴わない線維性修復によって治癒するとのことです。 つまり傷を負い再生した皮膚は、毛が生えにくい状態になってしまうということ。 これは、歳を重ねて毛が成長しにくくなることと同じメカニズムだというのです。

今回、研究チームはマウスを使った実験により傷を負った皮膚に毛を再生することに成功したそうです。 ということは、歳を取って毛が生えてこなくなった人にも有効であるということなのだそうです。 調べたのは、マウスの傷を受けた皮膚にある繊維芽細胞とヘッジホッグシグナルの伝達経路だとのこと。 繊維芽細胞は、皮膚や髪の形や強さを維持するうえで大切なタンパク質であるコラーゲンを分泌する役割を持っています。 傷を治癒するプロセスを助けもするのだが、それによってコラーゲンが溜まった皮膚では髪の再生が滞ってしまうのだとか。

一方、シグナルの伝達経路は、細胞同士がコミュニケーションを図るために使われる経路であり、毛包が形成されるうえで非常に重要な役割を担っているそうです。 ですが、歳をとって細胞が成熟したり、皮膚を傷つけたりすると活動が低下してしまいます。 そこで研究チームは、マウスを使った実験でヘッジホッグシグナルの伝達経路を活性化させたのです。 これにより、マウスの細胞間のコミュニケーションを刺激すると4週以内に毛が再生し、 さらに9週後には毛根と毛幹が現れはじめたのだとか。 この結果は、シグナルの伝達経路を通じて繊維芽細胞を刺激すると、 これまで傷が再生するときには見られなかった髪の再生が促されることを示しています。

副作用の無い画期的な育毛剤!?

怪我や火傷などで髪が生えなくなってしまうという状態は、 現在の医学ではこれを元どおりにすることはできません。 今回の発見は、そうした傷を負った皮膚の髪を再生させることへ向けた前進であることはいうまでもありませんが、歳をとった皮膚における発毛を促進することにもつながると期待されているのです。 現在、発毛効果がきちんと認められている薬には、使用者にもよりますが副作用も報告されています。 たとえばミノキシジルは、人によっては心拍数の上昇や足のむくみ、胃の痛みといった副作用があります。 また男性にしか効果がないフィナステリドは、男性の8割で発毛効果が得られますが 60人に1人の割合で勃起不全になる恐れもあり、このリスクは服用期間が長引くほどに高まります。 もしこの研究がうまくいけば、副作用のない画期的な発毛剤が誕生するのかもしれないのです。

研究には長い年月が必要となります。この研究においても未だ道半ばといったところでしょうか。近日中にユーザーが試せるということはないでしょう。 お悩みの方は、自毛植毛手術や発毛剤の服用・塗布など、いま行なえる最善の方法を実行しつつ、この研究のような将来の光明を待つのが得策かと思います。

 

 親和クリニックの公式サイトはこちら

投稿者プロフィール

福岡植毛 調査隊
福岡植毛 調査隊
マスコミ関連で働く40歳代 男性
趣味は、古い漫画(特に松本零士作品)を読むこと。
植毛(自毛植毛)手術を期に人生が好転。
恩返しに髪関連情報提供を誓う。