自毛植毛法には、頭皮をメスで大きく切り、移植するFUSS法があります。しかしすべての自毛植毛において、頭皮を必ず大きく切るというわけではないのです。 頭皮を大きく切らなくても出来る自毛植毛はあり、現在ではそちらの方が主流だと、私が施術を受けた福岡県博多の植毛クリニックの医師から聞きました。

近年の植毛は、FUE法

これまでの植毛では、メスを使うFUSS法が一般的でした。しかし、身体への負担が少ない手術が求められる現在の日本では、FUE法が主流となっています。術式はFUSS法とFUE法の2つに大きく分けることができます。

FUSS法

メスを使って頭皮を部分的に切り取り、株分け後に薄毛部分に移植する方法です。メスを使う方法ですが、頭皮を薄く切除するため、フラップ法時代の術式と比較すると身体へのダメージはいくらか軽減されるようになりました。しかし、結局のところメスを使って皮膚を大きく切るので、術後に傷跡は残ります。 1回の手術で移植できる株数に限界があり、十分な密度を実現させるためには複数回の手術が必要となるなど、デメリットがいくつか存在します。 術後の痛みも強く出る傾向があります。最近はFUSS法からメスで切らないFUE法に移行するクリニックが増えてきています。

FUT法は1994~1995年に論文が発表されて以降、今でも自毛植毛の基本的な技術として世界中で施術が行われています。

主にメスとピンセットを使って行われる方法で、まずはメスを使って頭皮を帯状に切り取り、そこから毛包単位で切り分けてドナーを採取します。そして気になる薄毛の部分に、メスを使って入れた小さな切り込み(スリット)を作成し、そこにピンセットを使って移植を行います。

この方法はドナー採取時の毛根の切断率が低く、定着率が高いことが特徴です。
さらに大量のドナーが採取できるというメリットがあるため、広範囲の植毛に向いています。

しかし、切り取る範囲が広くなるため手術痕が残って目立ちやすいことがデメリットとなります。また、個人差がございますが、術後に強い痛みを感じることもあり、その期間も他のものに比べ長くなる可能性があります。

出典 https://shinwa-shinjuku.jp/drcolumn/2/

FUE法

内径1mm~1.2mm程度のパンチを使い、頭皮からドナー株を1毛穴単位でくり抜いて採取し移植する方法です。 近年、採取に用いるパンチの径が細くなったので、傷跡は直径1mm未満と小さくなりました。FUSS法に比べると痛みもだいぶ軽減されています。 また採取によりできた傷痕も数日で自然治癒する等、頭皮のダメージを最小限に抑えることが出来るようになりました。それによりFUSS法に比べて選ばれることが多くなりました。自毛植毛のスタンダードになりつつあります。

そのほかの術式

それ以外にも以下のような方法があります。 皮弁法(フラップ法):移植部分の頭皮の一部を残してメスで切り、そのまま皮膚を縫い付ける 縮小術(縫縮術):脱毛した部分の皮膚を切り取り、周囲の皮膚と縫い合わせる方法 ただ、どちらも身体への負担が大きいため、最近では実施される頻度も減っています。

植毛方法の選び方

目立つ傷跡の有無や体への負担の小ささを考えるのならFUE法。広範囲に一度に移植したいのであればFUSS法です。ただ年々医療技術も進歩。FUE法を選ぶ方が増えています。
 
また、社会復帰が早いのもFUE法です。デスクワークなどあまり体を動かさない仕事であれば、手術をした次の日から職場復帰が可能です。やり方によっては植毛手術をしたことをばれないように装うことも可能です。 FUSSであれば一定期間の戦線離脱は避けられません。

まとめ

FUSS法とFUE法は、採取部の傷が治っていくプロセスが異なります。 メスを使わないFUE法はFUSS法にみられるような大きな傷は残りません。しかし株を切断せずに採取する為には非常に高い技術を要するため、採取に多くの時間がかかったり、一度の手術で採取出来るドナー株数に限りがあるなどの問題点がありました。 これらの問題は手術機器の技術革新などで差が縮まりつつあります。 一度に大量の植毛をしたいという方は引き続きFUSS法を選択すると思いますが、そうでない大多数の植毛希望者はFUE法を選ぶでしょう。 私自身も福岡県博多の親和クリニック福岡院でFUE法で手術をしました。 私がFUE法は選んだのは職場復帰が早い方が良いという理由と、傷跡が残りにくいという点が気に入ったからです。結果として非常に満足しています。 自毛植毛手術を考えている方はしっかりと医師から話を聞いたうえで、自分に合った術式を選びましょう。

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投稿者プロフィール

福岡植毛 調査隊
福岡植毛 調査隊
マスコミ関連で働く40歳代 男性
趣味は、古い漫画(特に松本零士作品)を読むこと。
植毛(自毛植毛)手術を期に人生が好転。
恩返しに髪関連情報提供を誓う。